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2007年6月17日 (日)

シャッフル

東京、下北沢、『劇』小劇場で、『THE MIST』(ネオゼネレータープロジェクト公演・大西一郎、作、演出)を観た。(というふうに書くと、ほんとクリシェな文章しか書けない演劇評論家の書き出しと同じ)とにかく観たんだから観たのである。こういう劇作術(ドラマツルギーというんだけどね)をどういうたらええんやろか。シャッフルやなあ。これは、悪意ある、あるいは、アホな、あるいはごく普通の観客から批評家、評論家には「いまの流行りの寄せ集め」としかいわれようがナイ。わざわざ作家はそういう要素をチョイスして、シャッフルし、周到に並べているからだ。ここに善人このうえなしの顔をした劇作家オオニシ・カネタ・イチロウくんの、素人を簡単に欺くマジシャンのような手さばきがあるのだ。要するに観客である私たちはそのタイトル通りに霧の中に包まれる。そのつつみかたが、うまければそれでいい。マジシャンはマジックを披露するたびにそのタネを明かして解説したりはしない。私たちは騙されっぱなしになるという、あの手法である。ああ、その手の話かと思うと擦り抜けられ、おっとそういう物語かと思うとスルーしていき、あらこういうオチなのと思うと、違うところで目が醒める。
久しぶりに一睡もしないで観てしまったなあ。

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