さあ、肩のチカラを抜いて
アフタートークというのを引き受けたので、当然芝居そのものも観なければならず、私はお勉強芝居というのを観るのがヘタで、この『ローゼ・ベルント』(燐光群)というのは、どうやらそれで、私は劇あたり起こして、途中、神経性の腸炎(要するに下痢ですな)になって、席を抜け出して、トイレに20分ばかり籠もっていた。2時間20分のうち、20分はトイレの中だったのである。それで、なのに、こういうことをいうと叱られるし、気分を損ねるのはワカッテはいるのだけれど、観ている最中は、舞台の役者のみなさんに、「ねえ、もっと肩のチカラを抜こう、それから芝居しようよ」とココロの中で呼びかけていた。もちろん、アフタートークで喋った、たこ焼きの話はサービスの創作である。劇あたりは、帰りの車中でもつづいていて、「なんか、翻訳劇って、ああいうふうに台詞いうんですかね」「台詞が、翻訳そうろうでしたね」「でも、やってた役者さんたちは、夜のビールがきっと美味いんでしょうね」と、話しかけてくれている、運転(を頼んだ、というより便乗をごり押しした)某君のコトバを上の空で、晩飯を食いに、行きつけの中華屋で降ろしてもらうと、すぐまたトイレに飛び込んだ。生ものはアタルから演劇は観ないという呉智英センセのいい分がよくワカッタ日であった。
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